社債により資金を調達するために、個人投資家から投資を募ることができます。

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社債の発行

資金調達目的の社債発行

 

社債とは会社が資金調達を目的で、投資家からの金銭の払込みと引き替えに発行(起債)する債券です。

 

資本に算入する株式とは異なり、通常の社債は負債の扱いになります。(転換社債は資本参入)
簡単にまとめると、会社が投資家から借金する覚え書きのようなもので、事前に提示した期間と利回りに応じて一括返済を行います。

 

社債の発行は個人や企業など幅広い相手から資金調達できて、月々の支払い負担が少ない資金調達法ですが、発行する会社の信頼性がないと社債の買い手が集まりません。
一般的には上場企業が社債の発行による資金調達をするケースが大半を占め、中小企業はすでに資金提供者が決まっている場合に、信頼性を出すために社債を発行することが多いです。

 

最近では、一部のソーシャルレンディング会社を通じて、非上場の会社がインターネットを通じて個人投資家から社債への投資を募るサービスが登場しています。

 

上場企業のような低金利での資金調達は困難

上場企業が発行する社債の多くは年利1%台の条件です。
高利回りを理由に個人投資家から人気を集めているソフトバンクの社債も約2%の条件です。
低利回りの社債で資金調達できるのは、企業の信頼性が高いからです。

 

SAMURAI証券で社債を発行した非上場企業

ソーシャルレンディングを活用して社債を発行した企業

 

社債型ソーシャルレンディングを提供しているのは2019年3月現在SAMURAI証券のみです。
これまで同サービスを活用して社債による資金調達を行った非上場企業は2019年3月現在、4社あります。
フィンテック系と呼ばれる新しいサービスを活用すれば、非上場会社でも社債を発行できますが、高い利回りを用意することと、企業やビジネスモデルの信頼性が高くないと応募額に達しません。
これまで社債型ソーシャルレンディングを活用した4社の概要をご覧ください。

 

(酵素)サプリ生活ボンド(債券)
発行会社  株式会社アンフィニプロジェクト
資本金  7,200万円
表示利回り  8%+お好きな商品3点
運用期間  12ヶ月
使途  新商品の仕入れ・開発費用など
目標額に対しての応募額  およそ5%

 

トランクルーム事業用地(債券)
発行会社  合同会社TRリアルティ
資本金  -(デベロップグループは資本金8,000万円の株式会社)
表示利回り  5.6%
運用期間  24ヶ月
使途  トランクルーム用地の取得費用
目標額に対しての応募額  100%(2,550万円)

 

街づくり社債
発行会社  株式会社プロデュースTMY
資本金  5,125万2,976円
表示利回り  6.5%
運用期間  12ヶ月
使途  戸建て住宅用地の開発事業
目標額に対しての応募額  100%(1,000万円)

 

ソーラーボンド(債券)
発行会社  株式会社Kエナジー
資本金  9億6,000万円(資本準備金を含む)
表示利回り  6.0~6.5%
運用期間  6~12ヶ月
使途  太陽光発電事業の開発資金
目標額に対しての応募額  100%(1,000万円)

 

これまでの傾向を見ると、高利回りを提示しても事業内容が悪いと応募が集まらないケースがあります。
不動産を取得するなど資産性のある資金調達は人気があります。

 

利回りは6.0~8.0%ですが、投資家への分配利回りとは別にソーシャルレンディングの運営会社に対しても一定の手数料を取られます。
手数料は非公開ですが、ソーシャルレンディングの手数料は年利2.0%前後です。
つまり、資金調達できたとしても8~10%ほどの利回りを用意しないといけません。
不特定多数の投資家から資金調達を募るのは難しい面もあり、事業内容によっては銀行融資の方が好条件になるケースもあります。

>>登記が必要な資金調達